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金沢 (98年11月22日・23日)
僕にとって金沢は、学生時代に読んだ五木寛之の小説「朱鷺の墓」や「内灘婦人」で培ったイメージが強い。特に「朱鷺の墓」の遊郭の描写から受けた印象は強かったように思う。金沢の気候・風土は、同じ日本海側と言うことがあり、山陰に似ている。山陰のそれをさらに厳しくしたものに違いない。
僕たちが訪れた11月の北陸の空は、冷たく黒い雲に覆われ、ブラマンクの空のようだった。何を見ても切なさ・もの悲しさを感じてしまうのはそのような空のせいかもしれない。その切なさ・もの悲しさが僕の心の中の旅情をかきたてる。山陰の古都「松江」に似た雰囲気を持つが、百万石という時代のパワーが持つ文化の重さは山陰にはないものだ。
錦秋の兼六園
霞ケ池の徽軫(ことじ)灯籠
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唐崎松の「雪づり」が美しい。北陸の冬の厳しさを感じさせる。
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夕顔亭、茶室、園内で最も古い建物。
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金沢城石川門、工事中であった。金沢城の数少ない遺構のひとつ、白く輝いている屋根は鉛の瓦だそうです。
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犀川と浅野川
犀川と犀川大橋
京都の鴨川になぞらえられる。昔初めてこの橋から川を望んだとき、自分の頭にあらかじめすり込まれた京都の鴨川のイメージとあまりにも違うので衝撃を受けた。その衝撃によって金沢は僕の心を奪った。鉄橋の鉄組も美しい。
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浅野川、犀川と異なった表情を持つ。おだやかな川の姿が美しい。友禅流しをしていた。 |
郭町
ひがし茶屋街
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ひがし茶屋街の「志摩」、文政3年に建てられる。江戸時代の「お茶屋」特有の構造が残されている。
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にし茶屋街、西茶屋資料館がある。
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そのほかの名所や博物館
古い町並みや史跡は、百万石という大藩の財政的・文化的豊かさを感じる。
尾張町の古い薬屋
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近江町市場
休日に行ったので静かだった。
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尾山神社
和漢洋の三洋式の折衷様式で異様な形をしている。鳥居があるので神社だと分かる。
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長町武家屋敷跡・加賀藩千二百石野村家
松江の武家屋敷より立派。
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金沢市老舗記念館
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藩老本多蔵品館
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食事
山陰沖から、若狭湾そして北陸沖は一つの海域で、甘エビやズワイガニなど同じ海を共有していると言ってよい。ズワイガニは山陰では「松葉ガニ」と呼び北陸では「越前ガニ」と呼ぶ。金沢で食べたものの中で気に入ったのは「かぶら寿し」で毎年冬には取り寄せて食べています。
兼六園の茶屋「見城亭」で昼食。
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ホテル日航金沢の「弁慶」で夕食。宿泊も同じです。
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