−レセプトコンピュータが僕たちを繋ぐ−


どんな小さな診療所でも窓口にレセプト用のコンピュータがあります。これをネットワークで繋ごうという日本医師会の計画が4月から始まります。

今までレセプト用コンピュータ(以下、レセコンと略す)は不当に高く提供されている感が否めません。また商業ベースで開発されたレセコンは内部がブラックボックスになっており、本来僕たちに帰属すべきデータの利用がほとんど出来ませんでした。

さらにこれから電子カルテの時代が来ると、メーカー主導で互換性を持たないシステムが普及し、ユーザーの囲い込みが進んでいく可能性があります。このままでは医療機関同士の情報共有や連携が難しい環境になってしまいます。

今回、日医で開発されるレセコンは、レセコン機能の部分だけを取り上げると日医マークのついた少し安いレセコンでしかありません。しかしこれが本当に素晴らしい理由は、このレセコンによって僕たちがネットワークで繋がるという点です。つまり様々なレベルでリアルタイムに多様な情報の共有が可能になるのです。一つずつ利点は上げませんが、僕たちが1人1人では解決できなかった実に多くの問題がネットワークによって解決できるのです。

レセコンがオフラインからオンラインへなる事、それは僕たち自身がオフラインの医師からオンラインの医師になることを意味します。さらにそれは医師会が孤立した医師の集合から、ネットワーク化コミュニティに変貌することを意味します。

僕たちが眠れるネットの巨人から目覚める巨人に変わる時が来たのです。